2013年05月16日

新薬はいつから使うか?

東進予備校の林先生なら
「今でしょ!」と言うでしょうか??

新薬だと聞けばすぐに飛びつく患者さん(医者も?)がいます。

みなさんは、どう思われますか?

まず、新薬は14日分までに処方が制限がされています。
つまり2週間に1回の通院が必要になります。
これで、多くの患者さんは新薬を内服することを諦めます。
(諦めざるを得ない?)

なぜ、制限されているのでしょうか?
新薬は以下の理由により慎重さが求められるのです。


私は、ほとんどの場合、新薬は処方していません。
なぜなら新薬の場合、十分なデータがないからです。

例えば数100人のデータを基に新薬が発売されたとします。
(効果もある。副作用は大したことがない。)

でも、新発売によって
数万(10000)人に新薬を使ったところ、新たに判明する
副作用や、よりよい使い方、効果が判明することがあります。

数万人に1人の重篤な副作用は、最初の数百人のデータでは
判明しないのです。当たり前ですよね〜。

時には、数万人に使ったところ重大な副作用が発生(頻発)して
新薬が発売中止=世の中から抹殺される新薬もあるのです。

新薬は、その筋の専門医のところで新薬にチャレンジする背景を持った
特殊な患者さんからお使いになるのが妥当だと思っています。

例えば私は総合診療医、家庭医、総合内科専門医ではありますが
心臓や消化器などの臓器別専門医ではありません。

私のような村医者は発売1周年して、より多くのデータが蓄積され各々の
臓器別専門医から
「こんなふうに処方しなさいよ。こんな点に注意しなさいよ。」と教えて
頂いた上で処方すべきなのだと思っております。

前号の心房細動においても
一昨年、不勉強な非専門医が新薬プラザキサを誤った使い方で処方したために
重篤な副作用を起こした患者さんが多数出たとのことです。

腎臓が悪い患者さんには使うべきでないのに処方したらしいです。



というわけで本日の結論。

特殊な事情がない場合は、新薬に手を出さないこと!
1年待ちましょう!!

新薬を使いたい場合は、高度な知識と技術を持った専門医を探しましょう。


posted by famicli at 20:49| 院長BLOG

不整脈(心房細動)による脳梗塞

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不整脈は、
放置しておいても問題がないものから突然死するものまで 
ピンからキリまであります。

たくさんの種類があるのです。
まじめに説明したら本が一冊書けてしまうほどです。


たくさんある不整脈ですが 今日は1つだけ紹介します。
「心房細動」という重症脳梗塞を起こす不整脈です。

主に加令によって増えます。
近年の高令化社会突入によって、心房細動を起こす患者さんが
とても増えています。調べてみたら当院では60人ほどおられました。

心房細動を起こしても、多くの方は無症状です。
患者さんが気がついた時は、すでに脳梗塞になっていたなんて話は少なく
ありません。

つまり、患者さんが気がついた時は手足、顔の麻痺、言語障害、寝たきりなのです。

患者さんが気がつく前に、聴診や触診で医者が気がつかなければいけない病気なのです。
やはり、まじめに診察をする(診察を受ける)事は大切なことですね。


心房細動は脳梗塞を起こしやすいので 抗凝固薬という薬剤で予防します。

これまで抗凝固薬はワーファリンという薬 1種類しかありませんでしたが
一昨年からプラザキサという薬が処方できるようになりました(新薬)。

今度は3つ目のイグザレルトが発売1周年を迎えました。
4月25日、弘前大学病院 循環器内科の奥村教授の講演会に参加して
新薬イグザレルトの使い方を復習して来ました。
(発売1年なので、もう新薬という表現はしない方がいいのかもしれませんが。)


ワーファリンしか使うことができなかった時代が50年?続いてきましたが、
これからは患者さんの状態に合わせて数種類の抗凝固薬を使い分けることが
できるようになりました。

医学の進歩が、確実に人類に貢献していると思います。


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posted by famicli at 13:38| 院長BLOG